プロテアーゼ

アミノ酸トランプオリジナルの遊び方です。


アミノ酸のカード40枚をランダムに並べて作ったカード列「ペプチド」を、別刷のプロテアーゼカードで切断して1枚のカード(アミノ酸)にしていきます。集めたアミノ酸のカードを使って、体の中で実際にある働きを持っている別のペプチドが作れれば成功、というゲームです。
人数:3~5人 時間:30分程度
<使うカード>
・アミノ20種類の名前、1文字、3文字、構造式を書いたカード(40)

 20種類のアミノ酸カードのうち、半分の10種類は1文字、3文字の2種類、もう半分

 10種類は名前、構造式の2種類を使い、合計2×20=40枚のカードを使う。

・プロテアーゼカード、N, C末端マーカー(別刷)

 

<ルール>

1、準備

アミノ酸カード(40枚)を裏向きにして場に1列に並べる。

 1つながりのカード列を「ペプチド」と呼ぶ。ゲーム中でこのカード列が切断されて

 2つ以上に分かれた場合、それぞれのカード列は別の「ペプチド」である。

 ペプチドの左端をN末端、右端をC末端とし、N, C末端カードを置く。

 

プロテアーゼカードを1人あたり5枚配る。配られたカードは表向きにして自分の前に置く。残ったカードは裏返して山札とする。

 

 

今回集めるべきアミノ酸を決める。

お題例

バソプレシン:抗利尿作用のあるホルモン

システイン-チロシン-フェニルアラニン-グルタミン-アスパラギン-システイン-プロリン-アルギニン-グリシンの9アミノ酸

 

アンジオテンシンII:血圧を上昇させる作用を持つペプチド

アスパラギン酸-アルギニン-バリン-チロシン-イソロイシン-ヒスチジン-プロリン-フェニルアラニンの8アミノ酸

 

2、ゲームスタート

④ プロテアーゼカード「分析」を持っている人から手番を始める

手番の人は、自分の手札のプロテアーゼカードの中から好きなカードを使って、カードに書かれている効果を実行する。手番が終わるときに、山札から1枚引いて手札を補充する。

 

プロテアーゼカードは、主に、ペプチドを切断する「ペプチダーゼ」カードと、裏返しのカードを表向きにする「分析」カードに分けられる。

 

ペプチダーゼカード

 

I. エキソペプチダーゼ(隅の色が黄色)

 ペプチドを1つ選んで使う。末端の1枚を切り出す。

  カルボキシペプチダーゼ C末端から1枚切り出す。

  アミノペプチダーゼ N末端から1枚切り出す。

名前、アルファベット1文字、3文字、構造式」いずれかのカードしか切り出せないカードがそれぞれ1枚ずつ、

名前、アルファベット1文字、3文字、構造式」いずれのカードでも切り出せるカードが1枚入っている。

 

II. エンドペプチダーゼ(隅の色がピンク色)

 全てのペプチドに適用する。ペプチドの中で切断できる。

 トリプシン(2枚)アルギニン, リシン(強い塩基性アミノ酸)のC末端側で切断

 V8プロテアーゼ(2枚)グルタミン酸, アスパラギン酸(酸性アミノ酸)のC端側で切断

 キモトリプシン(1枚)フェニルアラニン, トリプトファン, チロシン, C末端側で切断

 エラスターゼ(2枚)グリシン, アラニン, セリン, バリン, ロイシン, イソロイシンC末端側で切断

 ペプシン(1枚)フェニルアラニン, トリプトファン, チロシン, ロイシンC末端側で切断

 サーモリシン(2枚)ロイシン, イソロイシン, バリン, フェニルアラニン, メチオニン, アラニンN末端側で切断

 

 ブロモシアン(1枚)メチオニンC末端側で切断(*酵素ではない)

 

(切断部位は プロメガウェブサイト(https://www.promega.jp/)を参考にしました)

 

 エキソペプチダーゼ、エンドペプチダーゼは次の2種類の使い方ができる。

  使い方1:表になっており、切れるとわかっている部位を選んでそこを切断する

  使い方2:裏になっている部位を選んで使用する。この場合、切る部位のカード表返して切断可能か確かめ、切れる場合は切断する。切れない場合でもカードは表返しのままでよい。

 エキソペプチダーゼは1つのペプチドを選んで使用する。

 エンドペプチダーゼは場にある全てのペプチドに適用する。

 

III. 分析カード(隅の色が青色)

  分析(4枚)好きなカード3枚を表にする

  ヒドラジン(2枚)ペプチドを13つ選び、そのC末端のカードを表にする。

  サンガー法、塩化ダンシル(1枚ずつ)ペプチドを13つ選び、そのN末端カードを表にする。

  エドマン分解(2枚)ペプチドを1つ選び、まずそのN末端の1枚を表にする自分の番を含めて3手番分効果が持続する。すなわち、次の人の手番になったら、続くN末端のカードをさらに1枚にする。その次の人の手番になったらさらに1枚表返す表返す位置のカードがすでに表になっている場合、その手番ではカードを表にすることはできない。

 

 

 IV: 特殊カード(隅の色が緑色)

  変異(4枚):同一ペプチド内でカードを2枚選び(裏向きでも表向きでもよい)、その場所を交換する。

 

 

ペプチダーゼにより、ペプチドを切ってカード1枚にまでしたら、そのカードを獲得できる。30手番以内(30枚のカードを使うまで)にお題のカードを全て集めていれば成功!